障害福祉サービスの信頼回復と業界の健全な発展に向けて

令和8年7月27日

一般社団法人全国介護事業者連盟
理事長 斉藤正行

一般社団法人全国介護事業者連盟
障害福祉事業部会 会長 中川亮


 近年、一部の障害福祉事業者による不正請求、不適切な事業運営、利用者の権利を侵害する行為などが相次いで明らかとなり、障害福祉サービス全体に対する社会的信頼が大きく揺らいでいます。

 障害福祉サービスは、障害のある方々が地域で安心して暮らし、自らの意思に基づいて生活を営むために不可欠な社会インフラです。その制度や理念に反する不正や不適切な行為は、利用者、ご家族、関係者の信頼を裏切るだけでなく、日々誠実に支援を続けている多くの事業者や職員の努力、そして障害福祉制度そのものへの信頼を著しく損なうものです。

 私たち全国介護事業者連盟は、この現状を極めて重く受け止めています。

 障害福祉事業は、制度によって成り立つ事業である以前に、「人の人生を支える仕事」であり、その根底には利用者の尊厳を守るという強い使命があります。私たちは、利用者本位の支援、法令遵守、高い倫理観をすべての事業運営の基本とし、社会から信頼される障害福祉業界の実現を目指します。

 そのために、当連盟は次の事項に取り組んでまいります。

1.コンプライアンスの徹底に向けた各種勉強会等の開催

 障害福祉サービスは公的サービスであり、社会的使命を帯びていることを事業者に強く啓蒙していくとともに、法令・報酬基準・運営基準をしっかりと事業者が理解し遵守できるよう本部及び全国の支部が行政機関と連携の上、様々な勉強会や研修を企画・運営してまいります。
 合わせて、事業所の運営責任者・サービス管理責任者・職員等に対する継続的な研修を実施し、専門性と倫理意識の向上を図ります。

2.利用者の権利擁護の推進

 障害のある方一人ひとりの尊厳と自己決定を尊重し、虐待防止、身体拘束の適正化、権利擁護の徹底を各事業者が推進できるよう支援いたします。

3.事業者のガバナンスの強化支援

 事業者の経営の透明性を高めるための制度改革へ提言を行っていくとともに、事業者の適切な内部管理体制やリスクマネジメントを推進し、健全な法人運営が行えるよう支援の仕組みを構築いたします。

4.業界全体での自浄作用の強化

 当連盟会員事業者相互の学びと情報共有を進め、課題の早期把握と改善を促す仕組みづくりに取り組んでまいります。

5.行政・関係機関との連携

 厚生労働省・自治体・関係団体との連携を深め、制度の適正運用とサービスの質の向上にこれまで以上に積極的に貢献してまいります。

 当連盟では、障害福祉に携わる全ての事業者が社会的責任を自覚し、利用者とその家族、地域社会から信頼される存在であり続けるため、会員事業者及び関係者とともに改革を進めてまいります。

 その上で、私たちは、不正を起こした一部の事業者と、真摯に利用者支援に取り組む大多数の事業者が同じように評価されることがあってはならないと考えています。

 障害福祉は、人の人生を支える仕事です。私たちは制度を運営するのではなく、人を支える専門性を有した事業者としての使命を改めて胸に刻み、業界全体の信頼回復と質の向上に全力で取り組むことをここにお約束します。

Top